6月のラブソング

ご贔屓は大空祐飛さんと蒼羽りくちゃん。永遠にスペシャルなのは本山雅志選手。そんなももたが日々のよしなしごとを自己満足気味につづる日記です。

2017-08

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勇敢な乙女の物語@びわ湖ホール「タンホイザー」感想

子どものころ、わりと本格的に音楽をやっていたこともあり(結局、音楽とは全然関係ない職業を選んでしまったのですが(苦笑))、成人するまではクラシックのコンサートにはずいぶん足を運んだのですが、「生オペラ」は観る機会がないまま、今まで来ていました。
もちろん、レコード(あ、トシが分かるな・・・(苦笑))とかCDとかでは聴いていましたが。

そんな私ですが、昨秋から仕事絡みで鑑賞の機会に恵まれることになり、昨年12月のびわ湖ホールの「ドン・ジョヴァンニ」で、めでたく生オペラ・デビューしました。

で・・・瞠目しました。
オペラって、こんなに面白いもんなんだ、って。

この時の東京二期会の「ドン・ジョヴァンニ」は、結構斬新と思われる演出で、後から聞いたところでは賛否両論だったそうなのですが、凄くエキサイティングで、本当に面白くて。

世の中にオペラ・フリークがたくさんいるのも分かるなぁ、これは、ハマるとどんどん深いところまでいっちゃうんだろうなぁ・・・と思ったものでした。

そんなわけで、とても楽しみに迎えた、2度目のオペラ鑑賞。


・・・心が震えました。

オペラで、感動して泣くことがあるなんて、思ってもいなかった。
私にとってオペラとは、長年、CDなどで「音楽」を聴くものだったので、その「演奏」そのものに感動することはあっても、普段観ている普通の演劇やミュージカルと同じように登場人物に感情移入して、「物語」に心を揺さぶられるとは思っていなかったので、予想外の驚きで・・・。

門外漢なので、オペラに詳しい方がご覧になったら全く的外れの感想なのかもしれませんが、私には、「タンホイザー」は、騎士タンホイザーの物語というよりもむしろ、ひとりの勇敢な乙女の物語・・・エリーザベトの物語、のように見えました。



今回の「タンホイザー」は、ダブルキャストによる2公演だったのですが、私が観たのは、11日の公演の方です。

指揮:沼尻竜典
演出:ミヒャエル・ハンペ
合唱:びわ湖ホール声楽アンサンブル、二期会合唱団
管弦楽:京都市交響楽団

キャスト ヘルマン  :大澤建
     タンホイザー:水口聡
     エリーザベト:佐々木典子
     ヴェーヌス :並河寿美
     ヴォルフラム:大島幾雄


あの、あまりにも有名な序曲。
私、子どものころはワーグナーの良さがあまり分からなかったんだけど、今になって聴くと、なんてよくできたメロディーなんだろう・・・としみじみ思います。
聴いているだけで心躍る、自分の周囲の空間が果てしなく広がっていくような感覚をもたらしてくれる音楽。

で・・・1幕は比較的、普通に観てたんです。

が、2幕になってエリーザベトが登場した途端、心を掴まれ、ぐんぐん物語の世界へ引き込まれてしまいました。

3幕の「エリーザベトの祈り」では、涙があとからあとからあふれてきて止まらなくなって。

これは、とにかくエリーザベトの佐々木典子さんが素晴らしかった、ということなのかな。
彼女の歌声に魂が揺さぶられる想いがしました。


気高き純潔の乙女、自らの命と引き換えにタンホイザーの赦しを得た尊き自己犠牲の聖女・・・。
エリーザベトを形容するのはそんな言葉なのですが、私の目には、もっと現代的な・・・というか、現代の私たちにも容易に共感できる、ただ愛することを恐れない、真っ直ぐで勇敢な女性、に見えました。

「歌合戦」の場面で、最初のヴォルフラムの歌にタンホイザーが反論したところで、エリーザベトは思わず立ち上がって拍手しながら彼に歩み寄ろうとするんですよね。
でも、周囲がタンホイザーへのブーイング的な空気になるのに気付いて、ハッと引き下がる、という感じの演技に見えて。

・・・ああ、彼女は、タンホイザーと同じ魂を持つ者、なんだ。

そう分かりました。

このたくさんの人々の中でただひとり、愛と自由を信じ、ひたむきに愛することに情熱を燃やすことのできる人間なのだ、と。
だからこそ彼女にとっては、他の誰でもなく、タンホイザーでなければならなかったのだ、と。


彼女は実に勇敢です。
騒然とする中で、タンホイザーをかばい、嘆願し、愛を告白し、その愛が裏切られた事実をも自ら認める。
タンホイザーの命を守るためなら、他の何を犠牲にしても構わない、その決然とした態度。
単なる深窓のけがれなき姫君ではなく、ためらうことなく愛に飛び込む勇気と情熱を持った乙女。

そんな、強い意志の力を持った彼女だからこそ、3幕での絶望はより深く私たちの心に響きます。

「お供させてください」と言うヴォルフラムを手で制して、何も言わず去っていくエリーザベト。
絶望の底にいてもなお、自らの愛を自らで選び取る毅然とした最期に、ただただ涙・・・でした。




今日は、開演前に、指揮の沼尻さんがステージに上がり、「今日で震災から1年を迎えます。ちょうど1幕の、牧童が笛を吹いている辺りで、2時46分になります。この作品は『祈り』というものが大きなテーマとなっていますが、私たちもより深い祈りを込めて演奏したいと思います」みたいな内容のご挨拶がありました。

演出は、素人目にも、非常に正統派、というか、古典的な演出なのかなぁ、という印象を受けました。
セットが絵画のように美しく、特に、ヴェーヌスブルクからチューリンゲンに切り替わる時に、同じ舞台装置のまま照明が変わると全然違う世界になるのが凄く巧いなぁ、と思いました。

京響は近年、結構評判が良いようですが、確かに上手かったです。

ソリストについては、とにかく私は佐々木さんに心を奪われたのですが、ヴェーヌスの並河さんもあれだけしか出番がないのが残念なくらいでしたし、ヴォルフラムもなかなか良かったと思います。
個人的には、牧童が好きだったなー。
タンホイザーの水口さんは、普通に良いと思いましたが、オペラファンの方が観てどうだったんだろう。
3幕の「ローマ語り」のところで、明らかにキャストの声じゃない声が凄く大きく聞こえてきて「???」だったのですが、あれはプロンプターの声だったんですね。そこだけがちょっと気になりましたが。

そして、合唱も良かったです。
今も「巡礼の合唱」が脳内を回っています。

オペラは総合芸術っていうけど、本当にそうだなぁ、って実感しました。
今日のはどの要素もかなり高レベルだったんじゃないかな。

この公演は、3月24、25日に神奈川県民ホールでもやるので(オケは京響ではなく神奈川フィルになります)、関東方面の方はぜひ足をお運びください(って宣伝マンみたいですが(笑))


でもね。

びわ湖ホールは、ホント、ロケーションが素晴らしいんですよ。
大ホールのホワイエは全面ガラス張りで、窓の外には琵琶湖が広がってて。
幕間に、広々とした湖の風景を眺めながらグラスワインを楽しむ、この贅沢な時間!(笑)
自宅から15分くらいで来られる場所に、こんな素晴らしいホールがあるなんて、幸せだなぁ。
ヅカの全ツも滋賀に来る時はここでやってほしいんだけど、きっと使用料高いんだろうなぁ(爆)

とにかく、わが地元ながら、自信を持ってお薦めできるホールですので、遠方の方も機会があればぜひ一度いらしてみてください。

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プロフィール

ももた

Author:ももた
2005年5月からしばらくの間、演劇に関する文章を書くお仕事に携わっておりました。
(現在は別のジャンルの文章を書いております)
2006年5月、仕事で観劇した月組公演「暁のローマ」でカシウスに堕ち、坂道を転がるように現在に至ります。
タカラヅカとの出会いから立派なヅカヲタに至るまでの詳細は、ブログ内の「ゆうひさん堕ちの軌跡」全3回に書いておりますので、ご参照ください。
現在は、俳優としてのゆうひさんをまったりマイペースで愛でつつ、宝塚を中心に興味のある舞台を観ています。

2016年8月、9年前の初舞台から密かに(?)愛でてきたりくちゃんに、本格的に囚われていることをやっと自分で認めました。
これからはおおっぴらにファン道を歩きたいと思います(笑)

モトサポ歴は16年余。
何があろうと「モトヤママサシ至上主義」です。
同時に79年組を偏愛してます。
黄金世代は永遠です。
モトが18年在籍したクラブへの愛着はありますが、2016年は鹿観戦は少しお休みし、初心者ギラヴァンツ北九州サポとして一から勉強する所存です。

ヅカネタもサカネタも、基本的にミーハーかつフジョシ目線で語っております。
NGな方はスルーをお願いします。

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